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2010年04月 アーカイブ

イタリア国鉄

フランスのTGV、ドイツのICEには遅れをとったものの、イタリア国鉄の高速化に賭ける情熱は並々ならぬものがあります。

すでに1970年6月には、ローマ~フィレンツェ間で高速列車専用の、「一直線1を意味する「ディレッティシマ」という新線の建設に取りかかっていたから、かなり早いスタートを切っていたわけです。

しかし、実際に高速列車が走り出したのは10年後の1987年のことでした。

ローマ~ミラノ間およびローマ~ヴェニス間に、E444とE447型電気機関車が牽引する高速列車が初めて運転を開始したのです。

この列車は、ローマ~ミラノ間632kmを5時間10分で走破。

平均時速は、およそ122kmです。

途中の停車駅はフィレンツェ(リフレディ)とボローニャのみ。

在来線、しかもカーブと勾配が連続するアペニン山脈を縦貫するということを考えると、当時の客車列車としては糸講な章駄天ぶりということができるでしょう。

とはいえ、これはまだ初期段階で、この程度で満足するイタリア国鉄ではもちろんなかったんですよね。

イタリア国鉄 その2

イタリア国鉄の本領は、翌年の1988年から発揮されることになります。

この年の5月から、部分竣工になったローマ~フィレンツェ間のディレッティシマ線上を、「ペンドリーノ」と呼ばれるETR450型の高速列車が最高時速250kmというスピードで颯爽と走り始めました。

これで、ローマ~ミラノ間630kmの所要時間はノンストップの列車で4時間弱と、一気に1時間以上も短縮されました。

このETR450の特徴は、TGV、ICEが、両端に電気機関車(または制御車)が付いた客車であるのに対して、日本の新幹線と同じ電車だというところです。

しかも、カーブと勾配を考慮し、また将来在来線にも転用できるよう、ヨーロッパでは初めての強制振り子式を採用しています。

ETR450は通常9両編成で、当初はそのすべてが1等座席車でしたが現在は2等車も組み込まれています。

座席配置は、1等の場合1列1+2人の3人掛けのオープンサロンで明るく広々・・・。

食堂車がないため、スチュワーデスが乗務しており、新聞、ドリンクや料理を座席までワゴンサービスしてくれます。

ボディは、白を基調に窓回りとその下部に太い赤帯が配されていて、デザイン感覚に優れたいかにもイタリアらしい流れるような流線型の車体と相侯って、スピード感にあふれています。

先頭車の顔つきもどこかユーモラスで、これまた陽気なイタリア人気質が投影されているようです。

このETR450の登場によって、イタリア国鉄はフランス国鉄、ドイツ国鉄に続いて高速鉄道への参入を果たしたのでした。

ETR450は、着実に成長を続け、今ではローマ~トリノ間、ボローニャ~ヴェニス間、ローマ~バーリ間、ローマ~フォギア間、ローマ~ナポリ間などの路線にも投入されています。

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