ニつの博覧会とその前後 2
南北戦争中の不換紙幣(グリーンバックス)の乱発、戦後の鉄道ブーム、信用の膨張によって過熱した経済は、突然失速して急下降し、しばらく立ち直ることができなくなりました。
戦争中政府に頼まれて、大量の連邦債を新規の商法で売りまくって成功したフィラデルフィアの金融業者ジェイ・クックは、1873年9月18日の暗い金曜日、第二の大陸横断鉄道ノーザン.パシフィックの資金調達に失敗して、店の重い鉄扉をかたく閉ざしてしまいました。
この連鎖反応で多くの銀行の破産、10日間にわたる株式取引所の閉鎖、党換の停止などの恐慌を招きます。
他方、農産物価格の急低落、大量の失業や賃下げは、農民や労働者を塗炭の苦しみに追い込みました。
これとは対照的に1876年、まだ恐慌の最中に、フィラデルフィアでは盛大な建国百年記念博覧会が開かれました。
この博覧会の目玉は何といってもその機械館で、アメリカの最新技術の粋が展示されました。
レミントン社は発明家クリストファー・ショールのタイプライター。
トマス・エディソンは多送信電報システム。
アレキサンダー・グラハム・ベルは世界最初の電話通信システム。
・・・またその巨大さで人びとの注目を浴びたのは、高さ30フィートというコークスの蒸気機関でした。