色名の表現法 5
固有色名の数や種類は色の区別を表わす必要性よりも、その色の意味や由来を表現したり、あるいはその色から受けるイメージを表わす必要性によって定まるのです。
一般に、赤、青……などの基本色名は、その色を指す場合以外にはほとんど使われない言葉です。
赤の意味や青の語源などを知る必要はまずないのですが、固有色名の場合は、その意味や由来を知らなければ、どんな色なのかわからないことが多いです。
青紫という基本色名の意味を調べなくても、青と紫の中間の色という見当はつけられますが、董色という固有色名では、すみれの花を知らないかぎり、どんな色なのかわからないのが普通です。
そして、言葉に固有の意味や由来があるために、その言葉のイメージによって使い分けられます。
董色という色名からは、可憐な野の花のイメージ、春の季節感、女性的でロマンチックな気分などが感じられます。
同系統の青紫色でも、桔梗色という色名になれば、自然に秋の気配が感じられるようになります。